
西日本最高峰の稜線を旅する
in Ishizuchi Mountain Range
石鎚山系登山の魅力とは何か。西日本最高峰の石鎚山をはじめ、一面のササ原が広がる山、尾根伝いに続くトレイルから四国のまち、太平洋や瀬戸内海中国地方まで見渡せる眺望が広がる。春は穏やかな季節の到来を喜ぶかのように花々が出迎え、夏は新緑が賑わいの山開きを祝い、秋はしっとりとした紅葉で彩られ、冬は積雪や樹氷が神秘を体感させてくれる石鎚山系の山々。標高こそ2,000m級であるもののそれぞれ違った個性を持つ山が連なる。山に足を踏み入れてみれば、人それぞれの楽しみや魅力、たくさんの感動と驚きに出会えるだろう。

刻々と変化する自然の美しさ、
石鎚でしか味わえない感動がある
石鎚山系のトレイル途中には平地では絶対に見られないものにたくさん出会うことができる。巨木に囲まれた緑のトレイルの先が開け、視界いっぱいに広がる絶景を目の当たりにすれば、誰もが感動するだろう。四季折々に、日毎に、さらには時間帯によって、山の表情は驚くほど変化する。山に魅せられた人が何度も山に足を運ぶのは、「まだ見たことのない山を見たい」というのが理由なのかもしれない。

変化に富んだトレイルが美しく、
心身が癒やされる神秘の山々
木々の生い茂る原生林や一面のササ原、ガレ場や鎖場。石鎚山系のトレイルは植生や景観、緩急など変化に富んでいる。そして、整備が行き届いているところも多くあり、ルートやペース配分を考慮すれば、初心者でも安全に登山を楽しむことができる。もちろん、本格的な登山を楽しみたい人向けの山やルートも数多くある。

山岳信仰の象徴、
石鎚山の頂、最高峰天狗岳
石鎚山の頂、弥山から切り立った岩場を歩けば最高峰天狗岳が待ち受ける。周囲は目もくらむような断崖絶壁であることから、弥山までの登山者も多い。また、山岳信仰の山としての石鎚には、登山道に鎖場があり、下から「一の鎖」「二の鎖」「三の鎖」と続く。また、一の鎖の手前に「試しの鎖」があり、これが最も急勾配。迂回路もあるが、鎖を登れば修験道としての悠久の歴史を肌で感じることができる。
雄大な石鎚山系でロングトレイル
Enjoy Long Trail
豊かな自然や生態系に溢れ、古代からの歴史や信仰が色濃く残る石鎚山系。東西約60kmに連なる石鎚山系でのロングトレイルだからこそ、見える景色や人々との交流がある。尾根を伝って山から山へ、時には寄り道し、時には動植物との出会いに感動し、新たな発見に満ちたロングトレイルを愉しむことができる。山頂から稜線を振り返れば、歩いてきた道のりと、景色の荘厳さに感動すること間違いない。

長い道のりの中で、渓谷美や特有の高山植物など貴重な自然に癒やされる。山系に沿って標高1,100m~1,700mを通る、西日本で一番空に近い道「UFOライン」からは、5分程度で登頂できる山もある。また、仁淀川と吉野川の源流部があり、変化に富む地形と地質、渓谷美、特有の高山植物などの自然も魅力。平家の落人伝説や鉱山の遺構などの歴史にも触れることができる。


縦走は長時間の有酸素運動。継続することで心肺機能を強くし、持久力のある体に変えてくれる。自然の中に身を置くことで心身がリラックスし、日頃の喧噪から解放されるというのもロングトレイルの大きな魅力。
名峰・秀峰が頂を連ねる石鎚山系
Facinations of Nearby Peaks
石鎚山の周辺には名峰・秀峰が頂を連ねる。日本百名山の一つである石鎚山は、時に壮大で神秘的な情景に遭遇することも。季節や山ごとに異なった独自の魅力がある。春は花、夏は山開き、秋は紅葉、冬は雪など季節ごとに多様な表情を見せてくれることも醍醐味。自然が作り上げた景観はひとつとして同じものはなく、登る山ごとに、見る角度ごとに新しい感動を与えてくれる。


複数のルートから踏破する楽しみがあり、なだらかな曲線を描いた山頂部が一面のイブキザサに覆われていることに由来する笹ヶ峰。ササ原と白骨林の先に見る石鎚山に感動する瓶ヶ森では、古くから病気平癒に効果があるとされる水が注ぐ瓶つぼに出会うことができる。四国山地を眼下に従え、富士という名に象徴される雄大な伊予富士。


視界をさえぎるものが何一つなく、どこまでも続く開放的なササ原の稜線の眺望が素晴らしい平家平。頂上付近に突如として群生する、巨大ブナが見事な大座礼山。威風堂々とした山容で、ササ原の大スロープが広がる堂ケ森。笹ヶ峰へ続く美しい稜線と石鎚連峰の雄姿を満喫できる寒風山からは、幾重にも連なる山々の向こうに土佐湾を望むことができる。